2015年11月11日 (水)

第84回「海程」秩父俳句道場

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11月7日8日と上長瀞の養浩亭に於いて第84回「海程」秩父俳句道場が開催されました。金子先生もとてもお元気で、ニユーヨーク、福岡、長崎、熊本、青森からの参加者もあり、盛会でした。

ゲストは海程同人でもある、一茶研究家のマブソン青眼さん。マブソンさんは、十五年前の初参加の時の初々しき青年から、人類愛に溢れる気力に満ちた学者へと眩しく成長されていました。ゲストイベントでは、〝反骨の俳人一茶〟から、今、何を学ぶかについて、多角的に捉えた興味深いお話に、参加者一同聞き入っておりました。

道場での金子兜太選より抄出

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7日第1次句会

山人が朝日を握る紅葉かな< 鈴木孝信>

柘榴をもらう鳥語操る老人に< 鳥山由貴子>

柚子は黄に筆談のようふっと笑顔<宮崎斗士>

狐火や人間讃歌の春画展<福田藤十>

山の気のくぼみやすしよ鹿消えて< 茂里美絵>

眉月や儀式のように髪洗ふ< 篠喜美子>

この国に風の名いくつ鳥渡る< 室田洋子>

手びねりの貌が硝子に紅葉の宿<伊藤和>

日向ぼこ笑ふ乳房のごとありぬ< 岡崎正宏>

朴落葉人に三十二本の歯<金子斐子>

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8日第2次句会

黄落や街埋め尽くす民主主義<尾崎憲正>

秋の雨瀞いきいきとマブソンさん<大谷菫>

眠らぬ骨フクシマの海に雪が降る<白石司子>

マブソンさん熱意ほろほろ秋の雨<わだようこ>

かなしみ時に鶴を束ねて売りに出す<望月士郎>

小鳥来る原日本人の足音<野﨑憲子>

鮎落ちゆく人は早飯秩父谷<野田信章>

柞降る牝鹿を匿すように降る<河原珠美>

紅葉黄葉重なり水復(かさ)なりて反原発<石橋いろり>

釣瓶落し岩があるから目礼す<茂里美絵>

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